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ラジオ・無線関係のブログです

パルテノン多摩 マジックサウンドルーム

多摩ニュータウンまでドライブに行った時、たまたま見つけて気になったので入ってみた。

 

マジックサウンドルーム一覧 多摩市立複合文化施設[パルテノン多摩]

 

ここでは19世紀中頃から20世紀初頭に作られた8台の自動演奏装置と、その動作原理が展示されている。自動演奏装置は動態保存されていて、大人200円で演奏を聴くことが出来る。

 

自動演奏装置の動力源はゼンマイ・モーターで作った空気圧・電磁ソレノイド等だが、空気圧が主流だった様だ。

 

演奏データは紙の巻物にパンチ穴が開けてあり、そこから読み取る。磁気メディアが登場する以前のコンピューターと変わらない。

 

演奏は1時間毎に20分程、4台位の自動演奏装置が紹介される。チケットは1日有効なので、2時間程居座ればほぼ全装置の演奏が聴ける。今回はインフォフ・ムクレ・チェンバー・オルガンだけ聴く事が出来なかった。

 

いざ演奏が始まると、100年前の楽器という事を忘れさせる程パンチの有る音を聴かせてくれた。特にアメリカの自動車メーカーが特注で作らせたというパッカード・ウェルテは演奏前に音の大きさに驚かないように説明があった程。

 

装置のデザインについては高価そうだな~位しか分からないが、バイオリンとバンジョーの自動演奏機は不気味であった。当時の技術の限界もあり仕方ないとは思うが、楽器が機械のアクチュエーターに拘束されて音を出す様はやはり美しくない。とはいえ演奏が始まると軽やかな音を奏でるこのギャップも自動演奏装置の醍醐味と言えるかもしれない。

 

録音技術やラジオの発達により自動演奏装置はその地位を奪われた為、ラジオ好きにとってはなんとも複雑な気持ちになってしまった。

 

演奏後にスタッフの方と話が出来たが、自動演奏装置のベロシティの話からMIDIの話で盛り上がってしまいレトロな雰囲気ぶち壊しなオチになってしまった。